日本の風土は高温多湿の為、むかしから日本人は衣類の保管に悩まされてきました。さらに、地形的にも島国で山岳地帯も多いので、海や山に近い場所では特に湿度が高くカビや虫が発生する原因にもなってきました。最近では乾燥する冬でも加湿器の普及により、部屋の湿度が高まるようになりました。都会のマンションの押入の中は、1年中湿度が下がらないとも言われています。このような環境で桐は効力を発起します。
1 調湿効果
桐自体の組織の中にチロース構造というミクロの小部屋が無数に広がっています。これが湿度に敏感に反応して桐の素材自体が膨張したり収縮したりするのです
2 保温効果
桐材は多孔湿だから保温効果が大きいのです。その為に炊いたご飯が冷めないようにする為におひつにも用いられます。
3 燃えにくい
桐は他の木材より着火点が一番高いのです。(木材に火がつく温度を着火点、炎となって燃え出す温度を発火点と呼んでいます。
4 防虫効果
桐にはタンニン、パウロニン、セサミンといった成分が含まれており、これらが防虫効果をもたらせています。
5 軽い
桐の比重は、水を1とするとわずか0.3です。つまり日本列島に育つあらゆる木の中で一番軽い樹木です。